062025/6月
容姿だけは最高レベル、ひょっとしたら過去一レベルの地雷嬢に先日遭遇した。
お世辞抜きにアイドルみたいな整った顔立ち、20歳前後の正に若さ溢れるみずみずしい美肌、綺麗な歯並び。おしゃれな髪形にメイク、そして何よりスレンダー巨乳という神懸ったスタイル…
この見た目だけ圧倒的なH嬢(仮名)とは某メンズエステAで遭遇した。わりと長く営業されている有名店で、S区など複数エリアで営業されているようだ。
病み上がりでちと身体がだるいのだが、なんとか書いてみる。どうぞ笑ってやってください。
~ はじまりは遅刻 ~
予約時間に目的のワンルームマンションに到着すると店舗から連絡が入る。嬢が遅刻しているから時間をずらして欲しいとのこと。
私は一瞬ムッとしたものの「時間にルーズ=貞操観念がゆるい」「ご迷惑おかけしてすいません。いつもよりサービスしますから…」みたいな己に都合の良い妄想が「遅刻=非常識=ハズレ」という分かりやすい方程式を頭から消し去り、時間を置いて再訪問することにした。で、ピンポン。
か、可愛い・・・
ちらっと胸元を覗くと細身ながらたわななバストが目に入り、脳内で何度もガッツポーズ。そして遅刻したことをきちんと謝罪する常識的な人間性も知ることができ安堵した。やべえぞ!大当たりかもしれない!
・・・なんぞと鼻の下をのばしていた私は馬鹿である。が、賢明な読者諸氏の多くも私同様に騙されるのではないかと思う。それほど可愛いのだ。地雷を踏んでも店主店長を強く非難できないのは、頭や性格はアレでも雇ってしまう気持ちが理解できるから。私も同じ立場なら容姿に目が眩み採用してしまうことだろう。
~ 風邪っぴき嬢ちゃん ~
ベビードール姿で施術がはじまったのだが、気になるのは、嬢が鼻をぐずつかせていること。時折、咳もしている。
「すいません、風邪気味で・・・」
このとき私は思った。体調が悪い、しかも客に感染させる可能性のある病を抱えながら接客するとは何事だ!喝っ!という思いより先に、「この娘の体内から粘膜を通り放出されたウイルスになら、感染してもいい」と思った。我ながら情けない。
~ 夢を壊す赤裸々&退屈トーク ~
スタイルの良さを褒めると、訊いてもないのにいじっているとさらっと言う。しかも最近手入れしたらしい。ガーン。ゆえに胸を使っての施術はできないと。どちらかと言えば私的にはこちらのがショックである。
それにしても、何故かような体調で全身を使う仕事を選択するのだろうか。はい、そうですね。メンズエステを舐めてるからですね。余計なお世話だろうが、術後のメンテナンスについても舐めている気がしないでもない。
嬢曰く、メンズエステの他にキャバクラでのバイト経験もあるらしい。これも訊いてもいないのにあれこれ話し出す。じゃあキャバクラで鍛えたトーク術でもあるのかと思えば、一切ない。育ちの良い幼稚園児のほうがマシだと思うレベルの超くだらない会話を仕掛けてくる。
この時点で諸々が積み重なり、この見た目だけの嬢への恋慕は雲散した。
~ NO鼠径部・ド下手・ド健全施術 ~
超絶可愛いくても、もう我慢ならない。遅刻に風邪、気が滅入る会話に続き、施術も最低なのだから。いつまで経っても際どいところに全く指が伸びてこない。つまらぬ指圧もどきとオイル塗りに終始し、驚くほどに気持ちよくも面白くもない。退屈を通り越し、苦痛だ。
それとなく嬢に施術について指摘すると「はあ、すいません」と鼻をすすりながら答え、多少は鼠径部に指が届くようになった。が、まだまだぬるい。ぬるすぎる。
再び指摘すると「このコースはあれなんで…」なんぞと、鼻をすすりながら言葉を濁す。
嬢の言いたいことはだいたい想像できる。同店にはコースが二つある。私が選んだのはディープリンパ込みのノーマルコースだが、全時間帯ディープリンパの高額上位コースもある。上位じゃないから濃厚にできないと言いたいのだろう。
が、この嬢は間違っている。何も私はオールタイム鼠蹊部リンパにしろとは言っていない。つまらぬ指圧にも油塗りにも耐えたうえで、あまりにも遊び心のない施術に対して異を唱えているのだ。コース料金に含まれると謳っているディープなリンパドレナージュとやらを披露して欲しいと言っているだけなのだ。
~ やがて課金要求 ~
それでも仰向けになり69体勢になると(当然ぱふぱふは無し)、急に鼠蹊部というか小猿やゴールデンボールを直接的にいじくりはじめた。なんだよ、接客も施術もダメダメだけど最後はスッキリさせて帳尻を合わせるアバズレ型か。と、綺麗なお尻を眼前に気分を取り直して悶えはじめると、「抜いていきますか?」と嬢。
「え、いいの? じゃあ、お言葉に甘えて。よろしく…」
「お小遣いください」
「(え?!)・・・」
遅刻、風邪、気の滅入る会話、ド下手ド健全の時間稼ぎ手抜き術、そのうえ課金要求か。
私は断った。バカヤロー!舐めてんじゃねえぞ! と、心の中でルックスだけは超絶可愛い地雷嬢を罵りながら…
~ 後日談 ~
施術後にシャワールームで念入りにうがいをし、そそくさと店を後にした。その夜はアルコール消毒を兼ね何杯も強い酒を煽った。やりきれない気持ちを酒と共に流し込んだ。そうして床についた。
翌朝、なんだか身体がだるい。頭も重い。喉もいがいがする。嫌な予感がして体温計を脇に挟み熱を測ると、37℃台の微熱がある。やられた。本当に伝染されてしまった。あの馬鹿女め!!
コロナでもインフルでもない単なる感冒であったことが不幸中の幸いである。そして、この嬢は近日メンズエステを辞めキャバクラに戻るらしい。これもエステ業界にとっては良い知らせに違いあるまい。
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